大規模改修で塗装工事は欠かせない工程のひとつとなりますが、マンションなど居住者のいる状況で大規模改修を実施する場合には、工事期間中はバルコニーの利用制限など、居住者の生活にも様々な影響を与えることとなります。
このページでは、大規模改修工事中のご質問として特に多い洗濯物対策についてご紹介いたします。スムーズな工事を実施する為にも、ぜひチェックしてみてください。
大規模改修では、様々な工程に分けて作業を進めていきますが、足場の設置や塗装前の準備、塗り工程ごとの乾燥時間などが必要となり、外壁塗装にかかる期間はマンションの場合、50戸以下で1~3ヶ月、50~100戸ほどで3~5ヶ月、100戸以上の場合は半年以上かかるケースもあります。
塗装工事中に洗濯物をベランダやバルコニーに干してしまうと、足場の設置や下地補修工事によって舞った埃や粉じん、塗料や高圧洗浄時の泥水が飛散し洗濯物に付着してしまう恐れがあります。
さらに、実際の汚れだけではなく塗料独特の臭いが衣類に染みついてしまう可能性もありますので、基本的には塗装工事期間中は屋外で洗濯物を干すことはできません。
基本的に工事期間中は屋外で洗濯物を干すことはできませんが、塗装工事中であっても、工事の日程次第では洗濯物を干すことができるタイミングもあります。
工事の日程は、事前に入居者に連絡が入るため、工事の日程を把握しておくことで、洗濯物が干せるタイミングを見極めることが可能です。
洗濯物対策としては、次のような方法がありますので実践してみてください。
一番簡単な解決法として挙げられるのが、洗濯物を部屋干しで乾かすという方法です。ただ部屋干しで気になるのが、生乾き臭や部屋の湿度が高くなりすぎる、洗濯物がカラリと乾かないという点です。
そのような場合には、部屋干し専用の洗剤を使用したり、サーキュレーターや除湿器などを併用することで洗濯物をしっかりと乾かすことができ、部屋干し臭も軽減されます。
また、部屋が乾燥しやすい冬場であれば、室内用の物干しスタンドを使って室内の暖房で乾燥させることで、室内の乾燥も防ぐことができるので一石二鳥です。
その他にも、工事期間中だけ、家庭用の衣類乾燥機をレンタルするという方法もあります。ただ、希望日にすぐに借りることができない場合もありますので、事前に工事のスケジュールに合わせて、どこで借りるのか、費用はどのぐらいになるのかリサーチしておく必要があります。
対策をしても部屋干しでは、やっぱり臭いや生乾きが気になるという場合には、コインランドリーを利用するという方法もあります。
コインランドリーまで洗濯物を運ばなければいけないという手間はかかってしまいますが、まとまった時間さえ確保することが出来れば洗濯から乾燥まで一気に済ませることができます。
そのうえコインランドリーの乾燥機は、ガス式乾燥機となっている場合が多く、一般的な家庭の乾燥機と比較して約10倍のパワーで洗濯物を乾燥させることができます。そのため、自宅の乾燥機を使ったり、天日干ししたりするよりも早くダニを死滅させることができるというメリットもあります。
塗装期間中だけでもコインランドリーを利用することによって、費用が必要とはなりますが、屋外に干して洋服に汚れや塗料が付着してしまわないか心配したり、部屋干しによるストレスから解放され快適に過ごすことができます。
工事期間中は、エントランスホール内や外部の目立つ場所に作業掲示板が設置されます。この作業掲示板には、作業の進捗が分かる工程表や週間工程表、毎日の作業内容、居住者へのお知らせといった内容が明記もしくは掲示されます。
その中には、洗濯物が干せる日はいつか明記された「洗濯物情報」も基本的には掲示されていますので、ベランダやバルコニーの利用が可能かどうかは、作業掲示板をチェックすることで把握することができます。
ここまでは入居者ができる対処法について紹介しましたが、これから大規模修繕を行うオーナー様・管理会社ができる対策もあります。
オーナー様・管理会社ができる対策としては、事前に入居者へしっかりと説明を行うことが大切です。事前に説明や通知をしないまま工事を開始してしまうと、入居者とのトラブルにも発展する可能性もあるので注意が必要です。
また、外壁塗装を行う期間を示しておくことで入居者の方も対策しやすくなるため、マンションの掲示板を利用したり、各家庭にポスティングをする、建物の規模によっては説明会の実施などを行い、工事のスケジュールについても共有しておくと安心です。
塗装工事中の洗濯物対策としては、部屋干しやコインランドリーを利用するなどの方法があります。
マンションの外壁塗装にかかる期間は数か月にわたるため、入居者の方にもご不便をおかけしてしまいますが、ここで紹介した方法を参考にしていただければ幸いです。
また、工事を依頼するオーナー様や管理会社の方も、入居者の皆様に事前の説明を徹底し工事の内容をご理解をいただくことで対策はできますので、不安な点がある場合は業者に相談するようにしましょう。