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愛知県名古屋市のアパートマンション大規模修繕は創業55年の児玉塗装のオーナー様ブランド|アパマン修繕テック

大規模改修の遡及項目とは?

遡及とは、法律や規則が施行される前の時点にさかのぼって、現行の法律を適用させることを指します。建築基準法は頻繁に改正されているため、建築時点では法令の規定を満たして建てられた既存の建物や建築工事中の建物であっても、改正された基準法では適合しないというケースがあります。

その場合、建築基準法が改正されるたびに法が強化した基準に適合する必要があるとすれば、改正が行われるごとに改修工事が必要になります。このような事態を避けるために、建築基準法では、いつの建築基準法を適用させるのかのルールが定められています。

このページでは、既存不適格建築物や大規模修繕においての遡及適用について説明いたします。

既存不適格建築物とは?

既存不適格建築物とは、建築時点では法令の規定を満たして建てられたものの、その後に法令などの改正があり、現時点で適用される法令においては不適格な部分が生じた建築物のことをいいます。

建築基準法3条2項では、建築基準法および施行令等が施行された時点において、すでに存在していた建築物等や、その時点ですでに工事中であった建築物等については、建築基準法および施行令等の規定に適合しない部分があったとしても、これを違法建築としないという特例が設けられています。

この特例により、現行の建築基準法では事実上違法な状態であっても、法律的には違法(違反建築)ではない既存不適格建築物ということになります。

そのため、既存不適格建築物は、建築当時の法令には適合している「違反建築物」ではないため、増築・用途変更・大規模修繕・大規模模様替えを新たに行わない限りは、そのまま現状維持でも問題ありません

既存不適格建築物と違反建築物との違い

既存不適格建築物は、法改正や都市計画の変更といった「所有者にはどうしようもない事情」によって不適格な部分が生じた建築物のことです。

それに対して、違反建築物は「新築時から規定を満たしていない」もしくは「増改築などをおこなって規定を満たさなくなった」建築物のことを指します。

「現行の建築基準法を満たしていない」という点では同じですが、違反建築物の場合は、違反建築物だと判明した時点で、建築基準法に適合するよう改修を行う必要があります

遡及適用とは?

遡及適用とは、ある規制が施行されたときすでに存在している建築物等に対し、建築時にさかのぼってその新しい規制を適用することを指します。それとは逆に、適合させる必要がない場合は「不遡及」となります。

遡及の緩和

既存不適格建築物は、そのまま現状維持であれば不遡及であるため、そのまま継続して住み続けることができますが、既存不適格建築の増改築等を行う場合には、原則として建築物と敷地ともに遡及適用させることが求められます

ただ一方で、法第86条の7 第1~3項において、増築・大規模修繕・大規模模様替等の際、遡及適用を緩和する条項や、緩和する範囲が定められています。既存部分への現行基準の全面適用が緩和される範囲は以下の通りです。

既存部分への現行基準の全面適用が緩和される範囲

増築 改築 大規模な修繕・模様替
構造規定 エキスパンションジョイント等相互に応力を伝えない構造方法のみで接続し増築する場合 一体的に増築する場合 エキスパンションジョイント等相互に応力を伝えない構造方法のみで接続し改築する場合 一体的に改築する場合 全て
(危険性が増大しないもの)
既存部分の1/2以下の増築
(既存部分が耐震診断基準(新耐震基準を含む) に適合することが必要)
既存部分の1/2以下の増築
(構造計算で全体の構造 安全性を確認することが必要)
既存部分の1/2以下の改築
(既存部分が耐震診断基準(新耐震基準を含む)に適合することが必要)
既存部分の1/2以下の改築
(構造計算で全体の構造安全性を確認することが必要)
防火・避難 規定 50㎡以下
(法26条・27条関連) (その他は原則として新築時と同じ)
50㎡以下
(法26条・27条関連) (その他は原則として新築時と同じ)
50㎡以下(法26条・27条関連)
(その他は原則として新築時と同じ)
衛生規定 全て
(増築に係る居室が現行基準に適合すればよい)
全て
(改築に係る居室が現行基準に適合すればよい)
全て
(大規模な修繕・模様替に係る居室が現行基準に適合すればよい)
用途規制 既存部分の1/5以下の増築
(用途変更を伴わないことが必要)
全て
(用途変更を伴わないことが必要)
全て
(用途変更を伴わないことが必要)
容積規制 自動車車庫等は既存部分の1/5以下の増築 自動車車庫等は既存部分の1/5以下の改築 全て

参照:国土交通省 既存不適格建物について

上記の通り、大規模修繕や大規模の模様替えの場合は、建築基準法の第137条の12にあるように、構造耐力上の危険が増大しなければ、遡及適用はされません

敷地内の建物が「既存不適格建築物」かどうか調べる方法

改修設計の際には、現行規定に適合していない部分を把握する必要があります。既存不適格な部分は、図面や現地調査などで確認をします。法第12条の定期報告の義務のある建築物であれば、過去の定期報告書を参考に確認することができます。

また、大規模修繕では基本的に要構造部として示されている壁、柱、床、はり、屋根、階段のどこか1つ以上を過半数にわたり改修する場合に確認申請が必要となります。

確認申請とは、建物を新築もしくは増改築等をする前に、都道府県や市などに必要書類を提出し、その計画が建築基準法や消防法などの建築基準規定に適合しているか、都道府県や市町村の建築主事(建築確認等の事務担当者)や、指定確認検査機関による確認を受けることを指します。

確認申請の際には、自治体や確認審査機関によって、既存不適格条項のチェックリストが提供されている場合もあるので、こちらも是非活用しましょう。

まとめ

建築基準法は頻繁に改正されていますが、すでに存在していた建築物等や、その時点ですでに工事中であった建築物等については、建築基準法および施行令等の規定に適合しない部分があったとしても、違法建築としないという特例が設けられています。

そのため、そのまま現状維持で住み続けるのであれば、現行法に適合させるために改修工事を行う必要はありません。また、大規模修繕や大規模模様替えでは、構造耐力上の危険が増大しない限り遡及適用は緩和されています。

ただ、要構造部として示されている壁、柱、床、はり、屋根、階段のどこか1つ以上を過半数にわたり改修する場合に確認申請が必要となりますので注意しましょう。

大規模修繕に関して不安な点や気になることがありましたら、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。

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